日ハムは斎藤佑に11年間で4億円“投資” ハンカチ王子の心を折った2012年栗山監督の非情
改めて、その人気ぶりに驚いた。
17日の引退試合に登板した日本ハムの斎藤佑樹(33)を、テレビやスポーツ紙は大きく報じた。早実時代の2006年夏の甲子園で優勝した「ハンカチ王子」は、早大でも活躍。プロ入り後は大輪の花を咲かせることはできなかったが、マスコミにとっては「おいしい選手」であり続けた。
斎藤の11年間の通算成績は、89試合(63先発)364回3分の2、15勝26敗、防御率4.34。キャリアハイは1年目。19試合(19先発)6勝6敗、107回、防2.69。右肘、右肩などの故障に苦しみ、昨年は一軍のマウンドにさえ上がることはなかった。
「故障持ちで特筆すべき投手でもないですが、オフは毎年のように他球団からトレードの申し入れがあったと聞いた。斎藤を放出すれば親会社や球団のイメージが悪くなるということもあったでしょうが、故障が治って一軍で投げれば客が呼べる選手ですからね。球団は長い目で復活を待っていたのです」(球界OB)
NPBの「2020年戦力外・現役引退選手の進路調査結果(対象133人)」では、平均年齢28.1歳、平均在籍年数7.7年と厳しい世界だ。日本ハムが、ほぼ戦力外の斎藤に契約金とあわせて11年間で4億円近くも払っていたのは、それなりの事情があったようだ。