阪神・原口文仁は帝京高時代、2時間かけて帰宅した後も自宅で打撃練習をしていた
帝京高の前田三夫監督(現・名誉監督)によると、原口文仁は埼玉の寄居町から毎朝5時台の始発に乗り、片道約2時間をかけて、東京の板橋区まで通学。授業と練習を終えて深夜に自宅へ帰った後も毎日、家族にトスを上げてもらいながら、1時間ほどティー打撃を行っていたそうだ。そんな環境が原口の精神面を強くしていた。プロでやっていくにはハートが弱くてはダメ。こういう選手はプロ入り後、家族に恩返しをしようと頑張ることができる。努力家でハングリー精神がある。プロ向きの性格だと確信した。
■1年生の練習ボイコットを収めた人間性
1年生が練習をボイコットする騒動があった際には、下級生に慕われていた3年生の原口が間に入り、チームに復帰させたこともあったという。「原口のおかげで助かった」と前田監督は目を細めていた。
中学時代は寄居リトルシニアに在籍。強豪の世田谷西シニア戦で本塁打を放つと、対戦相手の蓬莱昭彦監督(元西武)が「寄居の4番がいいよ」と帝京の前田監督に推薦したと聞いた。