著者のコラム一覧
山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

開幕から11戦未勝利…“広島アレルギー”で思い出す1988年の阪神

公開日: 更新日:

 88年の阪神は開幕カードが広島3連戦で、相手先発は北別府学、大野豊、川口和久の順。今思うと、どこの球団でも打ちあぐねそうなレジェンド級投手が3連チャンなのだから、たまったものじゃない。一方の阪神の先発は開幕がマイクこと仲田幸司、2戦目はマット・キーオ、3戦目はまだ先発投手だった時代の遠山昭治。はっきり言って名前で負けていた。

 実際、開幕戦と2戦目は完封負け、3戦目も1点しか取れずにあっさり3連敗。この年の阪神打線には掛布、バースの他に岡田彰布も真弓明信もいたのだが、掛布は先述したように現役最終年、バースも5月にはいなくなり、岡田と真弓に頼るものの、2人ともやや衰えが見え始めていた。

■試合前から気が重い

 あのころの北別府、大野、川口は本当に打てる気がしなかった。しかもローテの巡り合わせか、阪神戦になると必ずと言っていいほどこの3人が投げてきたから、試合前から気が重かった。とりわけ大野なんて最優秀防御率(1.70)と沢村賞のタイトルをダブル獲得した年だったから、阪神だけでなく、どの球団も打てなかった。北別府と川口も含め、3人とも2桁勝利を記録した年だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド