秋山翔吾は自他共に認める「変わり者」…新天地広島には独特気質の良き理解者あり

公開日: 更新日:

 まさかの新天地を選んだところに秋山翔吾の「らしさ」が表れている。

 西武時代、選手は親しみを込めて「変わり者」と称した。当時、本人もこう言って笑っていた。

「周りから、『変わっている』とよく言われるんですけど……その自覚はあります」

 自分の打撃論について確固たる信念を持つ。そのバッティングに憧れ、お手本とする選手も少なくない。秋山は自らの打撃技術を聞かれると、それがライバル球団の選手であっても、包み隠さず明かしていた。

「僕は全然、人に教えますよ。やれるならやってみれば、と思います。自分はそれ以上のことをやっているつもりでいますから。(僕は)コーチじゃないし、それで自分の職場(ポジション)を失う可能性もある。こう言うとプロっぽくないかもしれない。でも、どっちが良いか分からないですけど、僕は聞かれたら教えるし、聞かれたことを答えられないような取り組みなら、自信がないから言えないんだと思う」

 その一方で、「全然ダメ」「まだまだ」と己に厳しく自己評価は低い。だからこそ、技術を突き詰め、妥協を許さない。秋山を知る球界関係者が「努力の天才」と口を揃えるのは、そのためである。交渉役を務めた鈴木本部長は「来てもらえれば、カープの大きな財産になる」と口説いた。

 広島には、秋山の気質を理解する存在がいる。西武時代に指導を受けた河田雄祐ヘッド兼外野守備走塁コーチや侍ジャパンをきっかけに親交を深めた菊池涼介や会沢翼だ。

 広島でもその独特な思考で対戦相手を惑わせることになりそうだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  2. 2

    センバツVで復活!「横浜高校ブランド」の正体 指導体制は「大阪桐蔭以上」と関係者

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希の肩肘悪化いよいよ加速…2試合連続KOで米メディア一転酷評、球速6キロ減の裏側

  4. 4

    阪神・佐藤輝明「打順降格・スタメン落ち」のXデー…藤川監督は「チャンスを与えても見切りが早い」

  5. 5

    PL学園から青学大へのスポ薦「まさかの不合格」の裏に井口資仁の存在…入学できると信じていたが

  1. 6

    巨人・坂本勇人は「最悪の状態」…他球団からも心配される深刻打撃不振の哀れ

  2. 7

    ソフトB近藤健介離脱で迫られる「取扱注意」ベテラン2人の起用法…小久保監督は若手育成「撤回宣言」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    巨人・坂本勇人2.4億円申告漏れ「けつあな確定申告」トレンド入り…醜聞連発でいよいよ監督手形に致命傷

  5. 10

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が