スポーツ界で相次ぐ不祥事で加速する「公益法人化」の落とし穴が…識者が指摘
「公益財団法人になることは、内閣府の管理下、つまり国の言いなりになることを意味する。ボクシングの山根明前会長が『国の言うことを聞いたって金メダルは獲れない』と突っぱねたのも一理あるわけです。助成金に縛られてスポーツが国の管理下に置かれるというのは、実は重大な問題なのです。古い話になりますが、モスクワ五輪のボイコットも、選手は国から補助金をもらって五輪に出させてもらっているから、国の言いなりになるしかなく、出場したい選手も出ることができなかった。その当時から組織こそ独立はしていても、事実上は国の支配下だった。助成金に頼らないスポーツ界の財源作りが急務です。ただ『ルールは守ろうね』じゃなく、国の支配から抜け出そう、財政的に独立しようという方向にならないと、スポーツ界は改善していかない」