大谷翔平にサイ・ヤング賞とMVP同時受賞を! 規定投球回クリアへエ軍が臨機応変ローテ配慮
サイ・ヤング賞の基準のひとつとされる規定投球回まで残り75。仮に中6日のローテなら、後半戦は11試合の登板となり、規定投球回をクリアするには1試合あたり7イニングを投げる必要がある。
■投手に重点を置いた調整
大谷にとってはハードルが高いとはいえ、後半戦の開幕マウンドを託されたのは好都合だ。疲労がピークに達する8月から9月にかけて試合のない休み明けに4試合登板予定。10月6日のアスレチックスとのレギュラーシーズン最終戦に中4日で投げれば12試合の登板となり、規定投球を満たす確率は上がる。今季の大谷は中5日で3試合に登板し、2勝0敗、防御率0.45。コンディション次第では中5日登板を続ければ、順調に投球回を積み重ねられる。
地元放送関係者がこう言った。
「今季の大谷は打者よりも投手に軸足を置いているのがうかがえます。調整の仕方からもそれは明らかです。昨季は2018年シーズン終了後に受けた右肘靱帯の腱を移植するトミー・ジョン手術のリハビリ過程だったこともあり、室内でこなすメニューも少なくありませんでしたが、今季は右肘の不安から解消されたのでしょう。グラウンドでの投手用の調整が増えました。6月上旬から、それまでの直球主体から変化球主体の投球スタイルに切り替えたのは、少ない球数で長いイニングを投げるためです。6連勝をマークした前半戦終盤の投球ができれば、2年連続ア・リーグMVPとサイ・ヤング賞の同時受賞も見えてくるでしょう」
同時受賞となれば、14年のドジャース・カーショー以来、史上12人目の快挙だ。エンゼルスにとっては大谷のタイトル取り以外に見どころがないだけに、チーム全体でのバックアップを期待できそうだ。