「不作」といわれる高校生野手の評価が上がった根拠

公開日: 更新日:

■プロに入ってからも苦労する

 それにしても、高校日本代表の4番打者にはビックリしたね。

 8月31日にゾゾマリンで行われた大学日本代表との壮行試合。146キロの速球を右中間スタンドに放り込んだ内海優太(広陵)のことさ。

 試合前のフリー打撃の飛距離からして、ひとりだけ飛び抜けているそうで、高校日本代表の馬淵監督もベタボメだった。

「野手でダントツなのに進学って、ホント、もったいないっていうか……そこへいくとドラフト候補の野手5人はさっぱりでしたね」

 横にいた部長にこう言った。「5人」とは浅野翔吾(高松商)、野田海人、黒田義信(ともに九州国際大付)、松尾汐恩、海老根優大(ともに大阪桐蔭)のこと。5人合わせて13打数1安打、6三振だったから、今年の高校生野手は期待薄って言うのかと思ったら、「オレの見立ては違うなぁ……」と、部長はこう言った。

「見たかったのは木のバットを、きちんと振り切れているかどうかだ。金属バットは力任せにたたけば飛距離も出るが、木のバットはしっかりと振らなきゃボールを遠くに飛ばせない。バットのしなりや遠心力を使い、軸回転できちんとスイングできているかどうか。木のバットでこれができない選手は、3年経っても5年経っても……つまりプロに入ってからも、苦労するケースが圧倒的に多いんだ。そこへいくと5人はみな、きちんと木のバットを振り切っていた。かつては木製バットに不慣れな選手が多かったが、彼らはおそらく普段から使って練習しているんだろう。特に高松商の浅野なんかは、ボールをふところまで呼び込み、見極めたうえで、きちんとスイングしていたからな」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希の「豹変」…記者会見で“釈明”も5年前からくすぶっていた強硬メジャー挑戦の不穏

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    セクハラだけじゃない!前監督が覚悟の実名告発…法大野球部元部長、副部長による“恫喝パワハラ”激白180分

  5. 5

    仁義なき「高校野球バット戦争」…メーカー同士で壮絶な密告合戦、足の引っ張り合い、広がる疑心暗鬼

  1. 6

    なぜ大谷はチャンスに滅法弱くなったのか? 本人は力み否定も、得点圏での「悪癖」とは

  2. 7

    大谷がいちいち「大袈裟に球を避ける」のは理由があった!弱点めぐる相手投手との暗闘の内幕

  3. 8

    西武・渡辺監督代行に貧打地獄を直撃!「ここまで打てないほど実力がないとは思ってない」とは言うものの…

  4. 9

    朗希の“歯車”は「開幕前からズレていた説」急浮上…メジャー挑戦どころじゃない深刻事態

  5. 10

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方