「不作」といわれる高校生野手の評価が上がった根拠
そうは言っても、結果は凡打がほとんど。5人で6三振はいただけないんじゃないか。
■スピードやキレに慣れれば
「相手の大学生投手はみな、ドラフト1、2位クラス。プロですぐに通用しそうな投手のボールは、速球も変化球も夏の甲子園で投げていた投手と比べたら段違いだ。てこずって当然さ。木のバットでも、きちんと自分のスイングができている選手は、プロのピッチャーの投げるボールのスピードやキレに慣れれば対応できるようになるさ。今年の高校生は不作なんていわれてるけど、名前の挙がっている野手5人はオレの中で評価が上がったし、かなり面白いと思うぞ」
そしてタメ息をつきながらこう続けた。
「おまえさぁ、何年、スカウトやってるんだ。本塁打を打ったからいい、凡打ばかりだからダメなんて、寝っ転がってテレビを見てたってわかるじゃねーか、まったく……」
とはいえ、言われっ放しも情けない。そうは言いますけど、一流の打者は3割を打つわけで、4回も打席に立てば1回くらいは結果を出すもんじゃ……って、ここまで出かかってやめた。屁理屈こねて、火に油を注ぐこともないからね(苦笑)。
(プロ野球覆面スカウト)