大谷翔平「あと4試合に投げたい」本当の理由 「人がやっていないこと」への強靱な意志
大谷翔平(28=エンゼルス)は、起用法に関してアレコレ言うタイプではない。マウンドに様子をうかがいにきたコーチに対して、まだ投げられるとアピールするくらい。めったなことで首脳陣の起用法に口を挟まない大谷が、珍しく自己主張した。
■規定投球回まであと21
現在の登板間隔は中6日。今後もこのペースで投げると残り3試合の登板になるが、「あと4試合に投げたい」と訴えたという。日本時間13日のガーディアンズ戦の試合前、ネビン監督代行が明らかにした。本人の意向をくんで、あと4試合に登板する見込みだ。
大谷のホンネが投手としての規定投球回数到達にあるのは間違いない。現在は141回。規定投球回まで21回だから、3試合だと1試合平均7回が必要になる。実際問題として、それが困難だと判断したからこそ、4試合に投げたいと訴えているのだろう。4試合なら1試合平均5回強で、規定投球回に到達する。3試合を5回、1試合を6回投げれば届く計算だ。
大谷はすでに達している規定打席に加え、規定投球回もクリアしてこそ真の二刀流だと考えている。「シーズンを通して両方、きちんとやることが最も大切なこと」といった趣旨の発言もしている。実現すればメジャー史上初。100年以上前に「2ケタ勝利と2ケタ本塁打」を達成した、かのベーブ・ルースにしても、同一シーズンで規定打席と規定投球回をクリアしたことはない。
大谷の真の狙いは世界最高峰のメジャーでもだれひとりやったことのない、前人未到の快挙なのだ。