日本プロに「気概ある勝負師の不在」世界を相手に勝ってやろうという根性が伝わってこない
そして「転がしてグリーンに乗せる道をさがす練習もよくやった」。
どうしても乗らないところは無理に飛ばさず、「一番寄せやすいところに2打目を打っておくことにした」と事前に作戦を練っていた。
さらに、グリーン上ではピンがどこに立ってもラインが分かるように芝目を全部調べて頭に入れていた。だからカップ周辺の芝を見ればどっちに切れるか全部分かったのである。
そして「ラインを読んだら打ち終わるまで目を見開いておかなければならない」と言い、「まばたきもしてはいけない」と徹底した。
「鉄砲で鳥を撃つときに、狙いを定めたらまばたきをしてはいけない。パットもそれはまったく同じ」という信念があった。
だから、まばたきをしないでどのぐらい目を開けていられるか、普段から訓練しなけばいけないと弟子たちにもうるさく指導していた。
猟師が鳥を撃つように、プロならラインが消えてしまわないように目を見開き、カップをにらみつけたままパットをしなければならないという気迫がこもっていた。それがカナダカップ優勝につながったのだ。