大谷翔平「160km超え速球」「スイーパー」の吉と凶…打者を圧倒も、大きなマイナス面が

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 剛速球と、魔球とも呼ばれる変化球が荒れるから打者は苦にするというのだが、マイナス面も大きい。

 ひとつはスイーパーへの依存度が高い点だ。4日のカージナルス戦は投球の54%、つまり半分以上がスイーパーだった。これだけスイーパーの割合が多ければ、打者も研究し、狙ってもくる。開幕から5試合で1本も許さなかった本塁打を、ここ2試合で4本も打たれたのは明らかに決め打ちされたからだ。

 スタミナの問題もある。大谷はかつて、「(球速と制球は)表裏一体。正しいフィジカルで、正しい投げ方をすれば、球速は上がるし、コントロールも良くなる」と言ったことがある。制球は以前と比べて改善されつつあっても、まだまだどころか部分的にはメジャーで最低ランク。大谷の言うことが正しければ、「正しいフィジカルで、正しい投げ方」をしていないことになる。結果としてボール球が多い分、どうしたってスタミナは消耗する。

 今年はWBCがあって開幕前から飛ばしている上に、登板間隔は中5日と短くなった。おまけに大谷は開幕から2試合しか休んでいない。4月の17連戦は野手として完走したばかりか、投手として3回も先発した。睡眠と体のケアはしっかりやっているというが、これから夏場に向けて体内に蓄積された疲労がボディーブローのように効いてくるかもしれない。

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