大谷翔平は球宴でも酷使確実…MLBとア・リーグを指揮するベーカー監督、それぞれに思惑
球宴でア・リーグを指揮するのはライバル球団の監督
今季の大谷はWBC出場に向けて例年よりも早く始動した。シーズン開幕後は原則、中5日で登板し、ここまで休養したのは2日だけだ。ただでさえ心身の負担が大きいだけに、球宴でのフル稼働を強いられれば、後半戦に反動が出るのは想像に難くない。
今年の球宴でア・リーグを指揮するのは同地区のライバル球団であるアストロズのベーカー監督。地区3連覇を狙うベテラン指揮官は、ポストシーズン進出争いの輪にいるエ軍の弱体化を図るため、球宴で大谷を酷使しかねない。
実際、昨年の球宴では先発が有力視されていたバーランダー(現メッツ)を温存。ベテラン右腕とともにサイ・ヤング賞の有力候補だったレイズの左腕マクラナハンを先発で起用した。球宴での登板が負担になったのか、マクラナハンは8月下旬に左肩を痛めて離脱。9月中旬には復帰したが、前半戦のパフォーマンスは戻らなかった。
大谷は本塁打競争に参加、本番の球宴に二刀流で出場した21年の後半に失速した。投球はともかく、本塁打は前半戦の33本から13本に減った。MLBとベテラン監督の思惑に足を引っ張られないか、気になるところではある。
■ネビン監督が今季2度目の退場処分
大谷は日本時間2日、敵地ヒューストンでのアストロズ戦に「3番・DH」で出場。5打数1安打2三振だった。相手先発で新人右腕のブランコに対して一回、高めの変化球を捉えて右前打を放った。その後はア軍投手陣を打ちあぐねて3試合連続本塁打はならなかった。
六回、1番ウォードが見逃し三振に終わった判定を巡ってフィル・ネビン監督が猛抗議して、今季2度目の退場処分を受けた。指揮官が感情をあらわにしてナインに奮起を促したが、チームは同地区のライバル相手に2-5で敗れた。