大谷翔平は「日高見の王子」だった? 佐々木朗希に麟太郎…怪物を生む岩手県の謎に迫る
「南部美人」という伝統の銘酒がある。大谷の水沢はぎりぎり伊達藩だが、菊池の盛岡は南部藩、佐々木の故郷も日高見の端で、水沢は隠れキリシタンの後藤寿庵や支倉常長の臨終の地。この辺には隠れキリシタンの遺跡が多いのだ。中目先生はこうも書いている。
「義経が平泉に逃げたのも、難を外国にさけたのであった」(傍点筆者)
優秀な大和族がもたらした異文化──美人、銘酒、キリシタン、そして新幹線で戻った野球の指導者……大谷翔平は「日高見の王子」ということにならないか。
中目先生は近所の悪ガキに恐れられていた。私も屋敷の庭の大きな池に入ったホームランボールを拾いに忍び込んで、杖で追い回された。いまなら、この大谷の謎解きに大きくうなずくだろう。