横綱照ノ富士 4場所ぶり「復活V」で年内は安泰…横審と協会を黙らせ“延命”に追い風
「音羽山親方が『横綱に上がる人で相撲が下手な人はいない』と話していたように、照ノ富士も怪力自慢なだけじゃない。この日の2番は相手の腕を脇で締め付けてから、四つの体勢にもっていった。相手からすれば、腕を抱えられたら小手投げを警戒しなければならない。横綱はそれすらも見せ札にして、攻撃の形をつくり上げた。琴ノ若戦では不利な体勢になりかけたものの、腕を巻き替えて反撃している。力ではなく、技が勝因です」(若手親方)
そんな照ノ富士だが、これで少なくとも年内は安泰だろう。前出の親方が言う。
「そもそも満身創痍で恐らく疲労も抜けない。次の3月場所は休場濃厚でしょう。5月場所も出場できるかどうか。ただ、今場所で圧倒的な力を見せつけて優勝したことで、いわゆる『貯金』ができた。場所前の横審の苦言も、『とにかくまずは初日から出てくれ』という趣旨。言われた通りに出て優勝までしたのだから、横審は当分、何も言えないし、言うつもりもないでしょう」
一人横綱が続きそうな土俵の現状も、延命という意味では追い風だ。