池江璃花子は「まだ戻り切っていない。現時点で結果を求めるのは酷」レジェンド松田丈志氏が占う女子競泳
オーストラリアは気候や雰囲気が良くてトレーニングしやすい
オーストラリアは僕も合宿で30回以上行っていますが、とにかく気候や雰囲気が良くてトレーニングしやすい。海外で気持ち的にのびのびリラックスしながら世界のライバルたちが集まるチームでマイケル・ボール・コーチの指導を受けているので、3月の選考会から4カ月でどこまでいけるか。
マイケルコーチは僕も05年、アテネ五輪後くらいに3週間ほど指導してもらったことがある。選手育成の経験が豊富で、男子も女子も、短距離も中距離も長距離も、結果を出している。すごく指導の引き出しが多い人で、選手を気持ちよく頑張らせるのもうまい。練習メニューの内容、声掛け、ポジティブな雰囲気のつくり方が絶妙で、怒ったところをあまり見たことがない。璃花子も「ちょっとしたことでもすごく褒めてくれて、いいところをちゃんと言ってもらえるのがうれしい」と言っていましたね。(【男子編】につづく)
◆松田丈志(まつだ・たけし) 1984年、宮崎県延岡市生まれ。04年アテネ大会から4大会連続五輪出場。08年北京五輪男子200メートルバタフライで銅、12年ロンドン五輪男子4×100メートルメドレーリレーでの銀など4つのメダルを獲得。16年に現役引退。現在はスポーツジャーナリストとしても活動する。