シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案
オフの恒例イベントが廃止されそうだ。
21日に行われたNPBと選手会の事務折衝。NPB側は、毎年11月に戦力外選手を対象に行う「12球団合同トライアウト」を今年限りで廃止することを提案。継続する場合は選手会が主催するよう申し入れた。
広島の鈴木球団本部長が「現実的に、トライアウトの結果で獲得を決めることはない」と話したように、2001年から始まったトライアウトは形骸化の一途をたどっている。そもそも欲しい選手はトライアウト以前から水面下でツバをつけているのが実情だ。
一方、NPBが本腰を入れたいのは、22年オフにスタートした現役ドラフトだという。
各球団は11月末にNPBに提出する保留者名簿から2選手をリストアップ。そのリストの中から2巡目まで指名できる。
22年、23年ともに指名は1巡目のみ。22年指名組は阪神の大竹耕太郎、中日の細川成也らが活躍した一方、12選手中6人が翌年オフに戦力外になった。
しかし、23年の指名選手は「当たり」が続出。日本ハムの水谷瞬を筆頭に多くの選手が一軍で活躍。「出場機会が少ない中堅選手の移籍活性化」という目的を達成した。某球団の幹部が明かす。