著者のコラム一覧
田尻一郎元ソフトバンクホークス広報

1967年、福岡県出身。86年ドラフト外で南海ホークスに入団。88年に引退し、98年まで打撃投手。その後は、一軍と二軍のマネジャー、広報などを歴任した。2023年オフに退団。一軍出場なし。

《柳田悠岐 #2》人並み以上のスピードとパワーを兼ね揃えていたがゆえの落とし穴

公開日: 更新日:

 現在、チームを指揮している小久保監督が現役を引退したのは2012年。プロ2年目の柳田はその年、68試合で5本塁打、18打点と一軍定着の足がかりをつくりました。

 現役時代の小久保は若手にハッパをかけるため、「おまえら今季の目標は? それ達成できたら、何か買ったるわ」と、ポケットマネーでニンジンをぶら下げていた。柳田も自分で設定した目標を達成し、時計をもらっていました。

 ところが翌13年は成績が上がらない時期があり、「小久保さんが時計を取り返しに来るかもしれん」と笑いながら話していたのを思い出します。それでも最終的に打率.295、11本塁打、41打点と活躍。外野のレギュラーとして一本立ちをしたのも、小久保に受けた恩と、「自分がやらなければ」という責任感が芽生えたからでしょう。

 ただ、ケガが多い選手でもある。今季も5月末に右太もも裏の肉離れで、全治4カ月と診断されました。

 これはひとえにスピードがあるからだと僕は思っています。若い時はまだしも、年をとると本人が持つスピードや瞬発力に、筋肉がついていけなくなる。現在、筑後のファーム施設で寮長を務めている山口裕二さんも現役時代は俊足の外野手として活躍しましたが、やはりケガが多かった。具体的な件数はわかりませんが、現役時代に肉離れをやった回数はいまだに球界トップなんだとか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    大谷の今季投手復帰に暗雲か…ドジャース指揮官が本音ポロリ「我々は彼がDHしかできなくてもいい球団」

  2. 2

    センバツVで復活!「横浜高校ブランド」の正体 指導体制は「大阪桐蔭以上」と関係者

  3. 3

    ドジャース佐々木朗希の肩肘悪化いよいよ加速…2試合連続KOで米メディア一転酷評、球速6キロ減の裏側

  4. 4

    PL学園から青学大へのスポ薦「まさかの不合格」の裏に井口資仁の存在…入学できると信じていたが

  5. 5

    阪神・佐藤輝明「打順降格・スタメン落ち」のXデー…藤川監督は「チャンスを与えても見切りが早い」

  1. 6

    ソフトB近藤健介離脱で迫られる「取扱注意」ベテラン2人の起用法…小久保監督は若手育成「撤回宣言」

  2. 7

    巨人・坂本勇人2.4億円申告漏れ「けつあな確定申告」トレンド入り…醜聞連発でいよいよ監督手形に致命傷

  3. 8

    「負けろ」と願った自分を恥じたほどチームは “打倒キューバ” で一丸、完全燃焼できた

  4. 9

    巨人・坂本勇人は「最悪の状態」…他球団からも心配される深刻打撃不振の哀れ

  5. 10

    佐々木朗希よ…せめてあと1年、吉井監督の下で準備期間を過ごせなかったのか。メジャーはそんなに甘くない

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  3. 3

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    大河ドラマ「べらぼう」の制作現場に密着したNHK「100カメ」の舞台裏

  1. 6

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  2. 7

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  3. 8

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  4. 9

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり

  5. 10

    トランプ関税への無策に「本気の姿勢を見せろ!」高市早苗氏が石破政権に“啖呵”を切った裏事情