マスターズ中継またも“ポロリ”で再脚光…TBS名物実況アナが語っていた伝説の「もらい泣き中継」の舞台裏
──早朝にもかかわらず視聴率(12.1%=関東地区、ビデオリサーチ調べ)も占拠率(同53.3%)も、異例の数字だった。
快挙を成し遂げたのは松山選手なのに、私にも「おめでとう」「良かったね」と100件以上のメールやLINEが来て、翌朝起きたらスマートフォンの充電が切れていました。ゴルフに興味のなかった方からの反応も多く、これはすごく良かったなと思います。
──4大メジャーの中でもマスターズは特別視されている。
プロゴルファーのほとんど全員が見ていますからね。マスターズの実況を担当するようになってゴルフ場の取材に行くと、プロの方から関係者の方まで、「見ましたよ」とか「2日目のあそこの場面はこうだった」とか「あそこでなんでこう言わなかったんだ」「中嶋プロとのコンビが今年はどうだった」とか、それはもう細かく、本当に細かく指摘をされる。揚げ句の果てには、中継では顔出しなんてほんの数秒なのに、ゴルフの打ちっぱなしに行くと、見ず知らずのおじさんから「見たよ」「聞いたよ」、私のスイングを見て「あんまりゴルフはうまくないんだね」なんて声をかけられますから。野球やサッカーの実況をやってもそういう反応はない。マスターズだけです。