リチャード即スタメン起用にみる阿部巨人の窮状…「まずは二軍で」の基本方針そっちのけ
あいさつ代わりの一発である。
ソフトバンクからトレード移籍した巨人のリチャード(25)が昨13日、即一軍に合流。広島戦に「7番・三塁」でスタメン出場すると、五回の第2打席で左中間へ本塁打を放った。一軍での本塁打は2022年以来。チームは延長十二回にサヨナラ負けを喫したものの、2安打1打点デビューのリチャードに阿部監督は「一発? そうだね。いい働きをしてくれたし、今後も楽しみ」と目を細めた。
主砲・岡本が左肘の靱帯損傷で長期離脱中。若手有望株の秋広と大江をトレードで放出してまで欲しかった三塁を守れる大砲が、いきなり期待以上の結果を出したが、ここに巨人の窮状が見て取れる。さる球界関係者がこう言った。
「リチャードは二軍で5年連続本塁打王とはいえ、一軍通算は100試合で打率.160、10本塁打、27打点。今季も栗原の故障で開幕スタメンに抜擢されながら、22打数2安打で打率.091、12三振と振るわず、4月5日にあえなく二軍落ち。一軍ではからっきしのリチャードをいきなりスタメンで使わざるを得ないほど、巨人の三塁は深刻な人材不足に陥っているのです」