台湾が舞台の長編小説「流」を上梓 東山彰良氏に聞く

公開日: 更新日:

 台湾では共産党と国民党の血なまぐさい抗争の末、憎悪が連鎖した。だが、人々の心はどこにあったのか。それが今作の骨格でもあるようだ。

「実際に中国大陸で僕の家族を助け出してくれた爺さんの話を聞くと、政治的な大義名分、イデオロギー的なことではないんです。食えない時代に食わせてくれた人につく。たとえ敵方でも兄弟分であれば逃がす。下っ端の人間はそういう感覚だったようです。諦めというか達観もあったんじゃないかと思うのです」

 舞台は台湾、日本、そして中国へ。流転の末、祖父の死の真相にたどり着いた秋生。彼の心の在りかに刮目したい。(講談社 1600円+税)

▽ひがしやま・あきら 1968年、台湾生まれ。第1回「このミステリーがすごい!」で大賞銀賞・読者賞を受賞した「逃亡作法TURD ON THE RUN」でデビュー。2009年、「路傍」で大藪春彦賞受賞。「ファミリー・レストラン」「ライフ・ゴーズ・オン」「ブラックライダー」など著書多数。


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が