「家訓で読む戦国」小和田哲男著

公開日: 更新日:

 領国統治のために制定した分国法や、道徳的規範を示す家訓、家臣らに語った経験談「武辺咄」、そして遺言状など。戦国大名の言葉から、彼らの生きざまや考え方を学ぶ歴史読み物。

 戦で負けて悔しい思いや苦い経験をすることが人間を大きくすると、「名将というのは、一度大敗北を喫した者をいうのだ」と語った朝倉宗滴(初代孝景の末子)や、遺言状で自らの戦歴を振り返りながら、有能な家臣たちの意見に耳を傾ける大切さを説いた扇谷上杉定正、合戦においては八分以上の勝ち方は大負けの下地をつくることになるから「六分か七分の勝ち方が一番いい」と語った武田信玄など。

 現代にも通じるリーダーの心得や組織論が満載。(NHK出版 780円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  2. 2

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  3. 3

    【独自】亀山千広BSフジ社長“台風夜のお色気ホムパ疑惑” 「帰宅指示」を出しながら自分はハイヤーで…

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希 160キロ封印で苦肉の「ごまかし投球」…球速と制球は両立できず

  5. 5

    ヤクルト村上宗隆 復帰初戦で故障再発は“人災”か…「あれ」が誘発させた可能性

  1. 6

    明暗分けたメジャーの最新評価…ヤクルト村上宗隆「暴落」、巨人岡本和真は「うなぎ上り」

  2. 7

    中森明菜「奇跡」とも称された復活ステージまでの心技体 「初心を忘れるな」恩師の教え今も…

  3. 8

    フジの朝ワイド「サン!シャイン」8時14分開始の奇策も…テレ朝「モーニングショー」に一蹴され大惨敗

  4. 9

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 10

    セレブママの心をくすぐる幼稚舎の“おしゃれパワー” 早実初等部とアクセスや環境は大差ナシ