連載<14> ここで怯めば舐められるだけ
汐村がベンツの窓ガラスを開けた。
「なんや」
「乗せてもらえませんか。話があります」
思い切ってそう切り出した。八カ月間、番記者をやっているが、汐村の車に乗せてもらったことはない。
無視されるのも覚悟していたが、汐村は顎を突き出し、乗れと合図した。翔…
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