「ブックのいた街」関口尚著

公開日: 更新日:

 西陽は、都心の部屋を引き払い、小平市の「ラブリ商店街」にある実家に戻ることに。何事にもケチをつける父親を幼いころから嫌っていた西陽は、希望した美大への進学も父親に反対され断念。それでも諦めず、社会人になっても、日本画家として独り立ちをすることを夢見て創作に励んでいた。しかし、そんな娘を認めようとしない父親とぶつかり家を出て10年が経っていた。

 引っ越し屋によると、ラブリ商店街はシャッター街になってしまったらしい。当時を思い出す西陽は、父親がかわいがっていたブックという名の犬のことを思い出す。ブックはとても賢く、商店街の人々に愛される野良犬だった。

 良き「相談役」ブックと商店街の人々が織りなすハートウオーミングな連作集。

(祥伝社 630円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  2. 2

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    竹内涼真“完全復活”の裏に元カノ吉谷彩子の幸せな新婚生活…「ブラックペアン2」でも存在感

  5. 5

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  1. 6

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  2. 7

    二宮和也&山田涼介「身長活かした演技」大好評…その一方で木村拓哉“サバ読み疑惑”再燃

  3. 8

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 9

    小池都知事が3選早々まさかの「失職」危機…元側近・若狭勝弁護士が指摘する“刑事責任”とは

  5. 10

    岩永洋昭の「純烈」脱退は苛烈スケジュールにあり “不仲”ではないと言い切れる