「総務省解体論」原英史著

公開日: 更新日:

 コロナ危機に直面しているのに、日本政府の対応は頼りない。国と自治体の役割分担は混乱している。デジタル化は遅れ、新聞、テレビはデタラメだらけだ。

 これは「総務省」の機能不全に起因している。総務省は「情報通信」「地方自治」「行政管理」を所管する役所だが、この3分野に関連性はない。以前は郵政省、自治省、総務庁の所轄だったのが、省庁が統合された。この3省庁の出身者から「総務審議官」という名の実質的な「事務次官」が選ばれ、業務がバラバラに行われている。総務省を改革するためには、「電波監理委員会」を復活させる、自治省を廃止・民営化する、「令和の第三臨調」を創設することが必要なのだ。

 隠れた最強省庁を改革するための提言の書。

(ビジネス社 1650円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    メッキ剥がれた石丸旋風…「女こども」発言に批判殺到!選挙中に実像を封印した大手メディアの罪

  2. 2

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  3. 3

    都知事選敗北の蓮舫氏が苦しい胸中を吐露 「水に落ちた犬は打て」とばかり叩くテレビ報道の醜悪

  4. 4

    東国原英夫氏は大絶賛から手のひら返し…石丸伸二氏"バッシング"を安芸高田市長時代からの支持者はどう見る?

  5. 5

    都知事選落選の蓮舫氏を「集団いじめ」…TVメディアの執拗なバッシングはいつまで続く

  1. 6

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 7

    都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は…

  3. 8

    ソフトバンク「格差トレード」断行の真意 高卒ドラ3を放出、29歳育成選手を獲ったワケ

  4. 9

    “卓球の女王”石川佳純をどう育てたのか…父親の公久さん「怒ったことは一度もありません」

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方