「リスクを考える」吉川肇子著

公開日: 更新日:

 私たちの日常は、災害や事故、病気、食品などに関する多くのリスクにあふれている。そもそもリスクとはどういったもので、どう向き合うべきなのか。そして、新たに登場するリスクについて、情報を的確に伝え、社会全体でリスクを減らすにはどうすればよいのか。「リスク・コミュニケーション」の視点から考察したテキスト。

 リスク・コミュニケーションというと、私たちは情報を受け取るだけの立場と考えがちだが、より安全な社会にするためには議論が不可欠で、情報公開と透明性にもとづく開かれた議論によってはじめてリスクは的確に理解されるという。専門家任せでリスク対策が手遅れになった英国のBSE(狂牛病)問題など、多くの事案を例に、リスクとともに生きていく社会の在り方を提示する。 (筑摩書房 946円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動