「チャイルド・デス・レビュー」フロントラインプレス取材班著
「チャイルド・デス・レビュー(CDR)」は日本では「予防のための子どもの死亡検証」と訳されている。
日本の1~19歳の死亡原因の上位は「予防できる事故」であり、大人の過失が原因であることが多い。AEDが備えられていても、その使い方を知っている人間がいなかったりする。
米国でCDRが導入されて、5年間で虐待による子どもの死亡が7割も減ったというデータもあり、日本でも導入に向けたモデル事業が行われているが、問題がある。
日本の法医システムでは一般的に「人の死」を検証しないと、千葉大学大学院法医学教室の岩瀬博太郎教授は指摘する。他の国に比べ、日本では特に子どもの解剖率が低いのだ。
子どもの命を守るための取り組みの現状を取材したジャーナリストらによるルポルタージュ。 (旬報社 1870円)