「母という呪縛 娘という牢獄」齊藤彩著
髙崎あかり(仮名・33歳)は両親が小学生のときに別居して以来、母との2人暮らしだった。
文系だったのに母に強制され、9年も浪人して医大の看護学科に入学。看護師になっても母は納得せず、さらに助産師学校の受験を強制。友達との連絡用のスマホを壊して、土下座して謝罪することを要求した。助産師学校を受験するが落ちて母に叱責され、包丁で母を刺した。
その夜、ツイッターに「モンスターを倒した。これで一安心だ」と投稿する。その後、ずっと見たかったドラマを見たと控訴審で告白した。
司法記者出身の著者が、大阪拘置所に勾留中のあかりとの往復書簡を基にまとめたノンフィクション。
(講談社 1980円)