(116)人間の形をした岩山は幻景
赤ん坊のような手つきで無くした頭に触れようとしている。青白い条線がスパークする。女の身体が爆裂した。黒煙の中で綾瀬は肉の焦げる臭いを嗅いだ。赤松の腰から上が消えていた。千切れた切断面から恨みの音声が血液の代わりに噴き出ていた。赤松の下半身がぎくしゃくと動いて横たわったエミューへ…
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