「侵略日記」アンドレイ・クルコフ著 福間恵訳
「侵略日記」アンドレイ・クルコフ著 福間恵訳
2022年2月20日、ロシアによる全面攻撃の気配を感じたウクライナのゼレンスキー大統領は、新しく国民の休日「結束の日」を設けた。
クルコフと妻はその日、映画を見に行ったのだが、その最中に2人の携帯電話が続いて鳴った。帰宅して折り返し電話をすると、友人は、深夜3時にロシアがキーウを爆撃すると言った。23日、プーチンがテレビで「世界を変えるのだ」と演説。24日の日記はほとんど空白である。この日、ロシアの侵攻が始まったからだ。
3月1日、外国からの電話がつながらず、インターネットで連絡を取る。2日、近くの村に退避しようと荷物と食品を車に積んで出発したが、キーウの西端で道路は渋滞していた。
ジャーナリストがロシアの侵略の実態を日記という形で伝えるノンフィクション。
(集英社 2970円)