(16)番頭や手代が次々に部屋を覗きに
「仕立ての腕のことでございます。あたしが負けたら一生涯、巴屋さんの仕立物は、他の十分の一の値でお引き受けします」
お内儀はゆっくりと頷いた。
「分かった。そういう事なら、賭けの着物は、うちの手代のお仕着せを縫ってもらおうか」
翌朝、おしまは明け六つ半(…
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