(18)通りで不意に声をかけられ
嗚咽で幸助の声がくぐもった。
おしまも感極まって泣けてきた。これですべてうまくいく。旦那に金を返したら、幸さんは私と夫婦になって、そして……。
それから十日後、おしまは縫い上げた仕立物を抱えてさかえ屋を訪れた。
「ああ、おしまさん、ご苦労さん。上がっ…
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