女優・吉沢京子が感謝する故・勝新太郎からの“大人扱い”

公開日: 更新日:

 何日目だったかしら。NHKさんのテレビドラマのロケと重なり、深夜に東京から丹後町まで移動しなくちゃならなくなったことがありました。すると勝さんがご自分の愛車、確かリンカーンコンチネンタルだったと思いますが、渋谷のNHKさんに待機させて翌朝のロケに間に合わせて下さいました。

 その後、勝さんのお兄さんである若山富三郎さん(故人)とも何度か舞台やテレビドラマでご一緒させていただきました。

 一番印象的なのは、86年9月に行われた京都南座公演「炎の中で~蓮如上人ものがたり~」です。富三郎さんはその2年前に心筋梗塞で倒れ、ハワイで血管5本に及ぶバイパス手術を受けて復帰されたのですが、体調はとても悪かった。出番を終えて舞台から下がると、そのたびにハーハーと大きく息をついていましたし、時には苦しさのあまりもどしていた壮絶な姿を見ました。それでも次の出番となると、何事もなかったように平然と演技を続けていらっしゃいました。

 極端な甘党の兄、大酒飲みの弟。性格も生き方も違っていましたが、役者という仕事に対する実直で真摯な姿勢は、まったく同じ。そんな2人から学んだことが、今のお仕事に大いに役立っているのは言うまでもありません。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  4. 4

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  5. 5

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  1. 6

    フジ反町理氏ハラスメントが永田町に飛び火!取締役退任も政治家の事務所回るツラの皮と魂胆

  2. 7

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  3. 8

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  4. 9

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  5. 10

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  4. 4

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  5. 5

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  1. 6

    おすぎの次はマツコ? 視聴者からは以前から指摘も…「膝に座らされて」フジ元アナ長谷川豊氏の恨み節

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    NHK新朝ドラ「あんぱん」第5回での“タイトル回収”に視聴者歓喜! 橋本環奈「おむすび」は何回目だった?

  4. 9

    歌い続けてくれた事実に感激して初めて泣いた

  5. 10

    フジ第三者委が踏み込んだ“日枝天皇”と安倍元首相の蜜月関係…国葬特番の現場からも「編成権侵害」の声が