国会前でディラン フォークシンガー中川五郎は今も反戦歌を

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 60年代後半に関西から火がつき、瞬く間に全国に広がった反戦フォークブーム。岡林信康、高石友也、高田渡ら多くのシンガーを輩出したが、中川五郎さん(66)もそのひとり。最近、元ちとせが中川さんの代表作「腰まで泥まみれ」をカバーして話題になったが、中川さん、今どうしているのか。

「この8月、国会前の抗議エリアで52年前にヒットしたボブ・ディランの『時代は変わる』を歌ったんです。♪古い家は土台ごと崩れ落ちるよ……と高石友也(現・ともや)さんの訳詞を今の時代に合わせて変えて歌ったんだけど、改めて今こそ歌うべき歌だと思いましたね」

 下北沢の喫茶店で会った中川さん、静かな口調で話し始めた。

「戦争法案は確かに成立しましたよ。でも、それが敗北とは思ってません。これからが本当の戦いの始まりです。戦争法案反対の声を上げ、運動を広げていったSEALDsの若者たち。新しい人は新しい運動をやるべきで、古い世代も運動の方法論を乗り越えて同じ目標に進めばいい、と思ってるボクにとって、あの歌はSEALDsをはじめとする若い世代への自分なりのメッセージソングでした」

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