国会前でディラン フォークシンガー中川五郎は今も反戦歌を

公開日: 更新日:

 中川さんは大阪出身。府立寝屋川高校2年の時に参加したベトナム反戦集会で高石友也の歌に衝撃を受け、フォークシンガーを目指し、同年、高石友也リサイタルでデビュー。中川さん作詞で高石が歌った「受験生ブルース」は大ヒットした。また、アメリカのフォーク歌手、ピート・シーガーの曲を訳詞した「腰まで泥まみれ」はベトナム反戦歌として中川さんの代表曲に。

 しかし、70年安保反対運動が下火になると反戦フォークも尻すぼみになり、中川さんが歌う機会も減った。

「70年代前半から拓郎、陽水など、いわゆるニューミュージックの時代が始まり、次が私生活を歌った四畳半フォークですから。社会へのメッセージを込めたボクらの出番はなくなったわけです。時代に合わせて歌を変えるなんて器用なマネはできませんでしたね」

 70年、編集者として携わった雑誌「季刊フォークリポート」に寄せた小説「ふたりのラブジュース」がわいせつ罪に問われ、80年に有罪が確定するまで法廷闘争を続けた。

「裁判後はフリー編集者に音楽ライター、海外の作家の翻訳でどうにか食べてた。糊口をしのぐ、ってやつです、ハハハ」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    中日・井上新監督が抱える「中田翔」というジレンマ…復活に期待も世代交代の障害になりかねない

  2. 2

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  3. 3

    佐々木麟太郎の注目度・待遇はメジャー級 “大谷の母校の監督の息子”で試合運営側が忖度も?

  4. 4

    百田尚樹代表《終わったら全部言う!》宣言 日本保守党3議席獲得で飯山陽氏との“暗闘”どうなる?

  5. 5

    自民・小泉進次郎氏は「選対委員長辞任」でさっさとトンズラ…選挙期間中の“食レポ”にも批判が殺到

  1. 6

    国民民主の躍進予想に水差す醜聞…千葉5区出馬の新人・岡野純子候補に「政治とカネ」疑惑

  2. 7

    年収5000万円もありながら“2つの病”に勝てなかったジャンポケ斉藤慎二の転落

  3. 8

    伊藤美誠がパリ五輪シングルス代表絶望で号泣…中国も恐れた「大魔王」はなぜ転落したのか

  4. 9

    共産党は“裏金スクープ連発”で自民惨敗させるも議席減…強まる《政党名変えたら?》に党の見解は

  5. 10

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」