64、ちはやふる…1粒で二度おいしい「2部作映画」の狙い

公開日: 更新日:

 とはいえ、一度に撮影したものをセパレート販売する2部作モノはお手軽感が否めない。製作コストは、全く別の作品を作るより安いはずなのに、収入は2倍なのだから“一粒で二度おいしい”ビジネスだ。

 だからこそ、「商業的な都合を第一に考え、何でもかんでも2部作にすればいいという製作方針は好ましくない。太くしっかりとした骨格があったり、その世界観を描くのに時間を要する作品にこそ生きるスタイル」(前出の大高氏)という声が上がる。同様に前田氏も「“一粒で二度”の安直な思考であるのは否めず、今後もメーンになる手法ではない。必然性のない2部作品に対して観客の目はシビアになっていくでしょう」。

 デフレ不況下で前後編合わせて3600円は安い金額ではない。映画デートなら7200円だ。映画会社には金額以上の満足感を与える作品づくりが求められている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  2. 2

    野呂佳代が出るドラマに《ハズレなし》?「エンジェルフライト」古沢良太脚本は“家康”より“アネゴ”がハマる

  3. 3

    岡田有希子さん衝撃の死から38年…所属事務所社長が語っていた「日記風ノートに刻まれた真相」

  4. 4

    「アンメット」のせいで医療ドラマを見る目が厳しい? 二宮和也「ブラックペアン2」も《期待外れ》の声が…

  5. 5

    ロッテ佐々木朗希にまさかの「重症説」…抹消から1カ月音沙汰ナシで飛び交うさまざまな声

  1. 6

    【特別対談】南野陽子×松尾潔(3)亡き岡田有希子との思い出、「秋からも、そばにいて」制作秘話

  2. 7

    「鬼」と化しも憎まれない 村井美樹の生真面目なひたむきさ

  3. 8

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  4. 9

    竹内涼真の“元カノ”が本格復帰 2人をつなぐ大物Pの存在が

  5. 10

    松本若菜「西園寺さん」既視感満載でも好評なワケ “フジ月9”目黒蓮と松村北斗《旧ジャニがパパ役》対決の行方