89歳で死去 西城秀樹“育ての親”芸映・青木伸樹会長の功績
次なるきっかけは75年の岩崎宏美デビュー。ここから芸映は女性アイドル発掘にひた走る。
「相本久美子、河合奈保子、石川秀美、芳本美代子、西村知美など時代を象徴するアイドルは全員、芸映所属でした。当時は年末の“賞レース”全盛の時代でもありましたが、われわれの間では“今年芸映から入るのは誰か”などと噂しあったものです」
一方では角川博、神野美伽など演歌系の育成にも余念がなかった。
タレントと所属事務所というと、「独立はご法度」がこの世界の常識だが、青木氏はこの点でも懐の深さを見せていた。西城秀樹はデビュー11年目に独立するが、その時の秘話を後にこう語っている。
「青木社長が『秀樹君、もうひとり立ちできるよ。うち(芸映)の長男をいつか旅立たせたいと思っていてね』と言って温かく送り出してくれた。感謝の言葉もない」(産経新聞)
所属タレントたちからは慕われ、業界の大物からも一目置かれた青木氏の葬儀・告別式は17日、東京・世田谷の勝国寺青龍殿で開かれる。合掌。