元嫁・浅丘ルリ子と元カノ・加賀まりこが「全然平気よ」

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碓井 主演に石坂さんをキャスティングした決め手はなんだったんですか。

倉本 兵吉(石坂浩二の本名)の良さは品格があること。それから常識的な人間であること。今回、前もって浅丘ルリ子と加賀まりこと話していた時から兵吉の名前は出ましたよね。「あなたたち平気なの?」って聞いたら、「全然平気よ」って。じゃあ、気は合ってんだからっていうんで、あとはとんとん拍子に。

碓井 確か、倉本先生が書いた「2丁目3番地」(1971年、日本テレビ系)での共演がきっかけでしたよね。夫婦役が本物になって、その後、約30年も夫婦でした。結婚から46年、また離婚から17年の元夫婦が倉本ドラマで再び共演したわけで。カサブランカ(「やすらぎの郷」内にあるバー)でのスリーショットはドキドキというか、見ていておかしかったです。何しろ元ヨメ(浅丘)と元カノ(加賀)が両側にいるんですから。まさに虚実皮膜の面白さでした。

倉本 僕の身になってみれば、兵吉がルリ子にプロポーズした時に現場にいましたしね。お台場に移転する前の、河田町にあったフジテレビで兵吉から「一緒に行ってくれ」って言われて、僕の車で浅丘家に。おまけにフジの局舎前には感づいたマスコミが張っていたんで、裏口に回ろうって画策したりね。駐車場で大の大人たちがあれやこれやと。彼らはそんな経験も経ているんですよ。

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