単純ミス連発 たけし騒動で露呈した情報番組の課題
番組側にも自戒の念があるのか、最近はご丁寧に「独自」と入れる珍現象。要は「週刊誌ではなく、独自ネタですよ」と主張したい意図もあるのだろうが、「独自」にこだわるあまり、「焦り」が出て失敗を招いた感も否めない。今後の情報番組の作り方に課題を残したと思う。
一方、和解した「軍団」と森社長のほうが課題は山積み。今後は「オフィス北野」を縮小しながら軍団を中心にやっていくのだろうが、たけしという大きな柱を失ってどこまで立て直せるかにある。軍団は番頭格のガダルカナル・タカが61歳とベテラン揃い。専売特許だったリアクション芸もできない。おしゃべりなど芸の力が頼りだが、たけしは「週刊ポスト」の連載でこう話している。
「芸人というのは結局のところ“芸”がなければ売れ続けるなんて無理」と軍団の面々にも反省を促している。名前と経験でどこまで入り込めるかにあるが、バラエティー界は吉本芸人を中心に東京の芸人も参戦して群雄割拠の時代。番組関係者からは「大半の人は漫才など芸を磨いてテレビ界に進出してきている。芸もたけているし、リアクションもいとわない。軍団の入る余地は少ないのでは」という話も聞く。
「お笑いに力を入れなかった」と非難された森社長がどう売り、軍団がどう芸を鍛え直すか、お互いの力量にかかっている。