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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

恵まれた「人運」を引き寄せてきた木梨憲武の自由な行動力

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 木梨は「そっから社員なのかアルバイトか、センスがあるのか、本当に好きなのかは会ってからでしょう? こういうきっかけがあれば、会った方がいいの。絶対に」と語り、最後に「来るか、来ないか。でも、来てみた方がいいと思わない?」と締めくくった。

 いかにも、とんねるずらしい物事の進め方。実際、後日、その相談者は打ち上げで木梨や映画関係者と対面したという。人生が動き始めたのだ。

 才能はもちろん大切だ。だが、それ以上に環境や人と出会えるかが大切だと木梨は言う。

「結局、人になっちゃうんですよ。最終的に」

 木梨も石橋貴明も、秋元康フジテレビの名物プロデューサーの石田弘らと若い時に出会うことができた「人運」に恵まれていたと口をそろえる。

 思えば「とんねるずのみなさんのおかげです」も、まだ若手芸人にすぎなかった2人が、当時フジテレビの編成局長だった日枝久に「視聴率30%を取れなかった場合は、石田弘プロデューサーを飛ばしても構いません」などと直談判して始まったものだ。

 人運を引き寄せ、いかに巻き込んでいくか。その自由な行動力こそ、とんねるずたるゆえんなのだ。

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