鶴瓶と談春が双璧…落語家が映画やドラマで活躍する理由
「過去に『ルーズヴェルト・ゲーム』(TBS系)や『下町ロケット』(同)で見せたクセのある演技は主役を食うとまでいわれた。他局からもオファーが殺到しスケジュールの奪い合いになっています」
人気番組「笑点」(日本テレビ系)の司会でお馴染みの春風亭昇太(59)もオファーが絶えない。
「『軍師官兵衛』など数々のNHK大河ドラマや『小さな巨人』(TBS系)に出演した。また、舞台役者としても一定の評価を得ているんです。まさに悪人から善人まで演じ分ける芸達者ぶりですよ」(前出のプロデューサー)
■「林家たい平に悪役をやらせたい」
なぜ今、俳優ではなく落語家が役者として注目を浴びるのか。演芸評論家の吉川潮氏はこう説明する。
「(三遊亭)円生も、(柳家)小さんも、実は噺家は昔からドラマや映画に出演していたんですよ。ただ、落語は座ってやるものだから、下半身の動きがぎこちないと言われていました。しかし、最近の40~50代の落語家は若いうちからコントや舞台など、立って演じることに慣れている人が多いんです。当然、一人で何役も演じる落語家なので演技力はある。ディレクターや演出家にとっては“即戦力”として重宝するんでしょう」