第91回アカデミー賞下馬評 “本命”にセクハラ発覚で大混戦

公開日: 更新日:

■漁夫の利は…

「グリーンブック」に代わり作品賞争いのトップに躍り出たのが、メキシコの誇る映画作家アルフォンソ・キュアロンの半自伝的作品「ROMA/ローマ」だ。メキシコで暮らす普通の人々の日常を丁寧に描写して、米国の批評家たちからも絶賛。国境の壁問題など、国民的関心が高い隣国の物語という点も有利で、このまま受賞となるのか。

「この数年でだいぶ是正されたとはいえ、オスカー会員のほとんどは高齢の白人男性です。保守的な彼らがNetflix配信のみの本作を『映画』と認め、最高賞を与えるかがカギでしょう。また作品賞の投票方式は独特で、ド本命でもアンチがいる作品より、万人がそこそこ評価する2、3番手のほうが受賞しやすい。監督のセクハラ騒動でケチがついた『グリーンブック』よりは有利です。とはいえ、作品賞は監督ではなく製作者に与えられる賞。『グリーンブック』は製作者(脚本も兼任)の父親の実話で、亡き父への愛があふれる感動物語だと抜群の評価。メンバーが重複していて投票方式も同じ“米・製作者組合賞”を受賞しているのも大きい。このまますんなり受賞もあり得ます」(前田有一氏)

 下馬評のほうがはるかに面白い今年の米アカデミー賞。栄冠は誰の手に――。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  2. 2

    中日1位・高橋宏斗 白米敷き詰めた2リットルタッパー弁当

  3. 3

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  4. 4

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  5. 5

    眞子さん渡米から4年目で小室圭さんと“電撃里帰り”濃厚? 弟・悠仁さまの成年式出席で懸念されること

  1. 6

    悠仁さま「学校選抜型推薦」合格発表は早ければ12月に…本命は東大か筑波大か、それとも?

  2. 7

    【独占告白】火野正平さんと不倫同棲6年 元祖バラドル小鹿みきさんが振り返る「11股伝説と女ったらしの極意」

  3. 8

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  4. 9

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  5. 10

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議