保身からのパクリ横行 落ちるべくして落ちていくTVの傲慢

公開日: 更新日:

 コンプライアンス重視で企画は安パイに流れ、かくしてドラマもバラエティーもクオリティーは右肩下がり。同じような顔ぶれが並び、語彙の乏しい芸人たちが「めっちゃ、めっちゃ」を連発して騒ぐだけ。司会者も、さんま、内村、有吉、マツコ、中居、上田と、どのチャンネルに合わせようと同じ顔触れだ。

 この理由は、テレビマンの及び腰、保身にある。企画の段階で、あっと驚くような斬新なキャスティングをすることはできるが、それで視聴率が振るわなかった場合、「それみたことか」とつるし上げられる。それで責任問題になり、制作の現場から飛ばされていったプロデューサーもいる。彼らもサラリーマンだ。実績ある売れっ子を無難にキャスティングしておけば、視聴率を取れなかったとしても、自分の首が安泰ならばそれでいいのである。

 そういうことをやっているのだから、企画も手詰まりになる。どうするか。横行しているのが、海外のヒットコンテンツをパクること。「クイズ$ミリオネア」のように、それで高視聴率を稼ぐ可能性もあり、現在の「クイズあなたは小学5年生より賢いの?」もパクリだ。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド