今の講談界を支えているのは女性 その数は男性の倍だ
現在、日本の講談師は66人。男性21人、女性が倍以上の45人いる。
「私には弟子が8人いて半分が女性です。神田一門には女性が多いんですな。師匠が女性好きだったからね(笑い)。マスコミもまたスケベだから若い女性の講釈師を話題にする。師匠が女性の弟子を多くとったことは講談界全体に人材が増えるという意味でよかったってことです(笑い)」
講談に女性が多いのには他にワケもある。
「落語は話し言葉ですからね。八っつぁん熊さんで江戸かたぎのべらんめぇ口調だから、女性はやりにくい。その点、講談は物語を読む芸ですから女性でもやりやすい」
衣装も男と女では異なる。
「噺家の女性は男着物着てますね。黒紋付きがよく似合います。女性の講釈師は派手な女着物を着て袴をはいてやっています。男仕立ての着物でやれば、いかにも江戸前の芸人でかっこいいと思いますけどね」
大袈裟にいえば、現在の講談界を支えているのは女性。古典芸能なのに女性活躍では最先端を行っている。
(構成=浦上優)