一線で光り輝くアイドルの陰で…泣いている少年たちもいた
裁判は終わった。何度か裁判を経験しているが、公判中、見えない圧力を感じ常に緊張感のある日々が続く。一定の成果が出て終わると、手術を無事成功して出てきたような安堵感がある。
多くのメディアは静観していたが、業界も含め大きな話題となった半面、「ある種、タブーな話を公にする必要はなかったのでは」と個人的に非難もされた。待遇やセクハラなどあっても社内で処理できていて事業も順調なら問題ないだろうという意見もあったが、少年は「被害者」という側面を見落とすことはできなかった。
プロ野球の戦力外通告のように、実力が足りずに去るなら本人も受け入れるだろうが、実力を評価される前に戦力外では納得できまい。少年の心に大きな傷をもたらすだろう。一線で光り輝くアイドルの陰で泣いている子たちがいることを知ることで、公平なジュニアの育成を促すための問題提起でもあった。
2019年7月10日、英国BBCニュースウェブ欄。9日に亡くなったジャニー喜多川氏を悼み日本のエンタメ業界で絶大な影響力を持っていたジャニー氏の功績を称える一方で、「喜多川氏の経歴は『無事故』ではなかった」と過去のトラブル(セクハラなど)についても触れていた。これに識者も反応した。「栄光と問題点の両面を描いたバランスの取れた報道」と支持する声も多く見られた。