期待度1位「僕のヒーローアカデミア」大人にも刺さる作品
主人公の緑谷出久(通称:デク)は、全世界の平和の象徴である「オールマイト」に憧れ、ヒーローを目指すが、極めて珍しい「無個性」だった。無個性ゆえに幼少期からいじめられ、孤立していたが、決して諦めない強い想いが身を結び、オールマイトから「ワン・フォー・オール」という個性を継承する。
作品を読んだことがない人には少し分かりにくいかもしれないが、「友情・努力・勝利」というこの三大要素こそが、まさに「週刊少年ジャンプらしさ」で、ヒロアカはまさにそんなすべての「ジャンプ作品の王道要素」が詰まっている。
「鬼滅の刃」は、完全な勧善懲悪と言い切れない“複雑さ”や“切なさ”を含んでおり、それが人気の一つとも言えるが、ヒロアカは個性を正しく使う「ヒーロー」と、悪用する「ヴィラン」の対立構図をシンプルに描いた勧善懲悪ストーリーとなっている。
「ヒーローは命を賭して綺麗ごとを実践するお仕事だ」というデクの言葉の通り、ヒーロー側は善の立場で綺麗事を全力で遂行しようとする。分かりやすい対立構図なので、読者・視聴者はヒーロー側の「勝利」を心から願い、それが作中で果たされると爽快感に満たされる。