著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

原哲男さんから「本多君“てんどん”はなんで“てんどん”いうか知ってるか?」と聞かれ…

公開日: 更新日:

「A男がB子に惚れたんや、なんとかB子の気持ちを自分の方に向かせるために、B子が怪しい男にからまれたところを助けたら“頼もしい人、ステキやわ~”と自分を好きになってくれると考えたんや」

「新喜劇によく出てくるパターンですね」

「そうや。そこでA男は公園におったホームレスに、これからワシが言うとおりにやってくれたら、ほしいもんなんでもやるからやってくれへんかて頼んだらこのホームレスが“天丼”食わしてくれたらなんでもやる言うたんや」

 私は驚いて「“てんどん”いうのは天ぷらの“天丼”のことなんですか!?」

「そういうこっちゃ、“かつ丼”言うてたら、あのパターンは“かつどん”やったんや」

「話の展開がどんでん返しになるんで“てんどん”やと思ってました」

「そうやろ、せやから“てんどん”いうのは実にようできてんねん」

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