著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

オール阪神・巨人との“長い一日”「マンザイズハイ」のまま本番で新ネタを披露

公開日: 更新日:

 収録が午後2時ぐらいだったので「11時に(テレビ局)集まろう」ということでいったん解散。私は自宅が巨人さんと同じ方向だったので車で送っていただきましたが、自宅に帰ったのが午前5時前。集合まであと6時間あまり。仮眠を取ろうにも神経が高ぶっていてどんどん目が冴えて、一睡もせずにテレビ局へ。おふたりもやはりネタが頭を巡って寝られず、3人共ランナーズハイならぬ「マンザイズハイ」の状態で本番前の最終ネタ合わせが始まり、ここでも「やっぱりこっちの方がエエな」とさらなる修正があったように記憶しています。迎えた本番は計算以上にウケて2日がかりの“長い一日”が無事に終了と思いきや、超多忙なおふたりは次の仕事場へ向かわれました。

■新ネタは本番が“ネタ下ろし”

 阪神・巨人さんは、いとし・こいし師匠がそうであったように、新ネタは本番がネタ下ろしでそれまでに舞台で演じることはありません。理由は一度舞台にかけるとその時のお客さんの反応が残って、次の舞台で違う反応があった時に「あれ、この前より受けてない」、逆に「この前よりよう受けてる」という違和感を覚えながらしゃべることになるのでミスを犯す可能性が増えてくるからです。生前、こいし師匠が「(ネタは)2回目が一番危ない!」とおっしゃっていた通りです。

 妥協を許さない姿勢はコンビ結成46年目を迎えられた今も変わっていません。そして今も、阪神・巨人の新作ネタを書き、これから立ち会いに向かうところです。巨人さんに「阪神・巨人も進化せなあかんから、自分(本多さん)も進化してくれなあかんで」と言われることが何よりうれしい言葉です。

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