著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

松平健はサインを求めるファンに正座で応対 「暴れん坊将軍」の腰は低かった

公開日: 更新日:

「漫才の台本て難しいでしょうね。吉本新喜劇、大好きなんですよ」と私に話をふってくださり、ほんとに気さくでざっくばらんで、随所に笑いが起こる楽しい食事をしていると、仲居さんが「お客さんの中に松平さんを見かけた方がいらして、お母さんが大ファンでサインを頂けないか、聞いてほしいと言われたんですけども、いかがでしょうか?」という声が聞こえてきました。

 知人は「プライベートで来てるんだから、そっちで断ってくれないと困るなぁ」「そうですね、失礼いたしました」と帰ろうとすると松平さんが「かまいませんよ。お一人ですよね? お呼びしてください」

「ありがとうございます」と仲居さんが出ていかれると知人が「健さん断ってもいいのに」「これも何かのご縁ですよ」と座敷の端まで行って正座でファンが来るのを待たれて、入って来られたらファンの方より先に「どうも松平です」と頭を下げられ「どこにサインすればよろしいですか?」と聞かれ、緊張でガチガチになっているファンの方が「偶然お見かけしたんで色紙じゃなくてもいいでしょうか?」


「ええ、かまいませんよ」とノートのようなものを出されたと記憶していますが、「先ほどお母さまがファンだとお聞きしました」「はい、母が大ファンで!」

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