鍋の中でおでんがしゃべる! 新作落語「ぐつぐつ」誕生秘話

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 11月30日は三遊亭円丈の命日である。彼が主宰していた<実験落語の会>の主要メンバーである小ゑんには、円丈に対する熱い思いがある。

「今、僕たちが寄席で自由に新作落語を演じられるのは、円丈師匠のおかげです。常に新しいことに挑戦し、闘っている師匠でした。池袋演芸場で10日間やった『三題噺十番勝負』は、前日にお客から3つの題をもらってすぐに創作して、翌日に演じた。それも10日連続で。快挙ですよ。千秋楽の終演後、小さん師匠に呼ばれて、ご祝儀をもらってました。協会の会長が新作に理解があったことで、自由にできたと思います」

 小ゑんが円丈作品の中からベスト3を選ぶとしたら?

「まず、『悲しみは埼玉へ向けて』ですね。最近、僕もアレンジしてやらせてもらってます。あと、不条理劇のような『わからない』。哀感漂う『横松和平』ですか。番外として、『可哀想なウンコに香典を』(笑)。タイトルからして笑うでしょ。汚いのと残酷なのが一緒になると、陽気になって面白くなるという稀有な噺です」

■酒を飲みに屋台のおでん屋へ行くと…

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