(1)もうすぐ77歳の中尾ミエさん 人生を楽しむため大切にする「3つのこと」
中尾ミエさん(76歳)
「年齢を重ねてきたいま、“楽しく生きたい”と本当に強く感じるのですが、そのために忘れてならないことがありますね。それは、自分が知らなかったこと、体験したことがないことへの好奇心、やってみようという気持ちだと思うんです」
6月6日に77歳になる中尾ミエさん。舞台、テレビドラマをはじめ、さまざまなジャンルで活躍する日々だが、その表情、語り口、身のこなしからは、実年齢をまったく感じさせないはつらつさ、スマートさ、華やかさが漂う。
「いくら長寿時代だといっても、この年ですから、若い人とは違う。時間はやっぱり限られているわけです。面白そう、やりたいと感じたら、まず踏み出すことですよ。人によっては、『いつか』『そのうち』となかなか動かない人もいますけど、だいたいは『いつか』『そのうち』はやらないための言い訳になる。それじゃダメ。もったいないですよ。だから、私は人と会っていても、なにかをしようという話になったら、すぐに“いつにする?”と約束してしまうんです」
中尾さんにとってのこうした「いまでしょ」のスタイルは、今日に始まったことではない。若いころから何ごとに対しても基本的には前向きであったとはいえ、思い立って50歳でクルマの免許を取得したり、水泳に興味を覚え水泳教室に入り、マスターズ世界選手権に出場してメダル獲得したり、万事、即実行なのだ。俳句、書道などにも取り組み、いまもつづけている。中尾さんは言う。
「こういうスタンスを維持して、いくつになっても楽しく生きていこうと思ったら、ありきたりですが、“肝”になるのはまず健康ですね」